ニセ科学
文芸社の高橋様より『検証 陰謀論はどこまで真実か』を献本頂きました。ありがとうございます。目次などはASIOS公式サイトの「ASIOSの本」を参照のこと。 本の構成 本はASIOSの既刊『謎解き 超常現象』シリーズと同じく、最初に「伝説」として陰謀論の説明が…
反省会 - 地下生活者の手遊びでid:tikani_nemuru_Mさんが反省会をしていた。私も通報者*1のひとりとして、似たような座りの悪さを感じていたので、遅くはなったけれど自分なりの反省会をしたいと思う。 私は、今回の行動を起こすこと(起こしたこと)につい…
医療ネグレクトの事例 ビタミンKの問題でも話題になったホメオパシー・ジャパン系のロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシーのページで、医療ネグレクトと思われる事例が公開されていた。母親の投稿内容を引用する。 現在、子供が健康相談にかかりお世話に…
アポロ計画で月に行った宇宙飛行士が撮ったUFOの写真あるとか、アポロ8号は月の裏側でサンタクロース(UFOの隠語と解釈されている*1)を見たという話がある。こんな根拠で「アポロは月に行っている!」と主張している人がいるらしいので、アンケートで「月に…
ビタミンK問題が話題になっているので、私も書かずにはいられなかった。 ビタミンK欠乏症 新生児は、ビタミンK欠乏になりやすい。ビタミンK欠乏状態になると、出血が止まらないような症状になる。脳内出血が起こった場合等は、死亡したり、重大な障害が残っ…
代替医療のトリック 『代替医療のトリック』という本が話題になった。私も今までホメオパシーを例に代替医療の持つ問題を取り上げてきたが、この本を読めば私のエントリの多くは必要ないものと言える。既に多くの書評が発表されているようなので、肝心の内容…
通常の医薬品は特定の病気や症状に効果的だが、なんにでも効くというわけにはいかない。しかし、代替医療の多くは様々な病気や症状に効くとされる場合が多い。なぜそんなことが起こるのだろうか。その理由は「効く」の基準が違うというところにあるのではな…
ちょっと忙しいので、あまりちゃんと書けないのだが、簡単にエントリを上げておくことにする。『ページが見つかりません - MSN産経ニュース』という記事がMSN産経ニュースで取り上げられた。 新型インフルエンザの感染が拡大している米国で、わざと感染して…
『トンデモ本: 大学教授のぶっちゃけ話』というエントリのブックマークが盛り上がっている*1。もともとは、有機ELで有名な城戸教授が血液型性格判断に肯定的な内容のエントリをあげたことが*2、NATROMさんのところで取り上げられ*3、注目されたものだと思う*…
メタ論争になりがちないわゆるニセ科学批判批判ではなく、ニセ科学批判への建設的な提案は、きっと迂回生産を意図してのことだと思います。こういった考え方自体は問題なく、むしろ好ましいものだと思いますが、敢えて言いたいことがあります。今あるニセ科…
個人的経験からニセ科学批判は役立ってると思う 「ニセ科学批判なんてそもそも効果があるの?」なんて話がニセ科学批判批判の話で出てきた*1。私はニセ科学批判に一定の効果があると考えているし、同意してくれる元ニセ科学信奉者の方だっているんじゃないか…
「謝罪します。ニセ科学批判はネット右翼と同じでした - 今日の雑談」というエントリを読んだ。ニセ科学批判はよく「魔女狩り」とかその他色々なものに「似ている」と指摘されたりする。でも、タイトル通り「違い」をきちんと認識していない人が「似ている」…
「ニセ科学批判は、行動がアホだと思う - circledの日記」というエントリを読んだ。「ニセ科学批判者はニセ科学信奉者の説得を目的にしているはずなのに、なんで全然使えない行動しかしないの?」といったようなことが書かれていました。ブックマークコメン…
「助産師会、大丈夫か | 医療報道を斬る - 楽天ブログ」という記事を読んだ。「千葉市の助産師会がホメオパシーの専門家を呼んで研修会をした」ということに触れられている。たぶん、「これはひどい」と思う人も多いだろうし、私もそう思うんだけど、これが…
さて、鰯の頭の方が効果があるかもしれない*1と判明したホメオパシーですが、そのメカニズム自体も無理があることを知っておいてもいいかもしれません。ちなみに、メカニズムが既存の科学との整合性を取れないから「ありえない」と主張するのは「いかにして…
ホメオパシーの宣伝で典型的なものは「科学的根拠は不明だが、確かに効くのだ」といったような話です。それに対して「効果があることは確かめられていない」という批判がつくことも良くあります。もちろん、この批判は間違っていませんが、「効果がないこと…
テレビ朝日系「報道STATION」で「見放された患者と共に闘う"がん難民コーディネーター"」でホメオパシーが肯定的に扱われたという話が話題になった。一般人向けとして「ホメオパシーFAQ - Skepticism is beautiful」を書いた者としては、何かエントリをあ…
注意書き まずはじめに、これはニセ科学批判者向けなので、それ以外の人は読まないでお帰りください。どうぞよろしくお願いします。ニセ科学批判者以外には変な誤解を生みそうですから。次に、なるべくエクスキューズ。今回、話の種として使うために特定の話…
どう「ありえない」のか 僕らが「ありえない」というとき、それは論理的にありえない*1とか、物理的にありえない*2なんて事をいってるんじゃない。ただ、それを「妥当な結論である」と判断するなんてありえないと言っているのだ。 だから、「科学は絶対じゃ…
ニセ科学批判批判で「素人には科学の成果が正しいかどうかなんてわからない。科学科学って言うやつも、結局のところ科学の出した結果を信仰してるだけ」なんて話をよく聞く。なんというか、もう科学なんか信仰しちゃっていいよ。本物の科学なら。なにか問題…
たぶん、科学者は科学者というぐらいなんだから、科学的思考を扱う能力は必須だろうと考える人が多いと思う。でも、現実はそうでもない*1。研究にはある程度の決まりきった手順がある*2。それに従うと、科学的思考なんてのをあまり意識しないでまともな結果…
ニセ科学批判は、その名前から「科学」の活動だと思われているフシがある。私は、「ニセ科学」を「ニセ」「科学」ではなく専門用語だと主張していたのだが、これは別に「ニセ」「科学」でも良いとして、ニセ科学批判を「ニセ科学」「批判」ではなく、「ニセ…
江戸時代から明治時代の脚気の原因はカビ毒によるものだったか - finalventの日記という記事と、派生した議論を読んだ。 どうもid:finalventさんはニセ科学批判が何なのか、全く理解しないまま、ニセ科学批判を対象に「偽科学*1批判はダメだ」という主張を行…
21日のエントリ*1のコメントに氷村さんという方からコメントが付いた。氷村さんの情報によれば江本氏の日記で、江本氏が100万ドルチャレンジの事を知っていることが触れられているというのだ。というわけで日記を確認してみると、確かに江本勝氏は100万ドル…
「「水からの伝言」の海外での受容について少し - 火薬と鋼」という記事を読んだのでちょっと。超常現象バスターのように扱われているジェームス・ランディ(James Randi)が、2003年に「水からの伝言」に触れています。海外でも水伝の受容は5年も前から問題視…
前回触れた問題*1について続報がありました。詳しい状況は、kikulogのコメント欄を参照してください。 今回、メールと電話でお話ができ、問題点についてはかなり伝わったと思います。今後の役員会でも、それをふまえて、今回の件について議論をしていきたい…
もうニセ科学関連を扱っている様々なブログで触れられているため、私が改めて触れる必要もないかと思ったのだですが、やはり「これは本当にひどい」という感情は吐き出しておいた方がよいと思ったので。 会場には120名もの校長が集まっていたのだから、疑問…
ABO FANさんとのコミュニケーションにおいては、前提を共有していないことを起因として話が拡散し、流れをつかむのが非常に難しいことが多くなります。今回、ちょっとした試みとして、「ABO FANさんの質問に答えてみたーABO FANさんとの対話実例 - Skepticis…
ABO FANさんから質問を頂いたので返答します。ABO FANさんよりも、ABO FANさんの言うことが全然理解できないという人のほうが役に立つかもしれません。質問は以下になります。 質問の内容 菊池聡さんの言う「血液型性格判断の提唱者が述べるような性格の差」…
おそらく人文学系の方で、きちんと研究されているものだと思うのですが、私は人文系の話は疎いため、自分の経験から感じたことを元に書いていきます。id:dlitさん辺りがもっと適切な話*1を出してくれるのではないかと期待してエントリを上げます。 書いてい…