続・最悪の教育

前回触れた問題*1について続報がありました。詳しい状況は、kikulogのコメント欄を参照してください。

今回、メールと電話でお話ができ、問題点についてはかなり伝わったと思います。今後の役員会でも、それをふまえて、今回の件について議論をしていきたいとおっしゃっておりました。

関東地区公立小・中学校女性校長会(追記あり9/24)

前回のエントリで「校長会を叩くのは簡単です。しかし、それでは問題が解決しないことも確かです。FSMさんの「教育界の自浄作用が発揮されることを強く望む。」という文章に激しく同意します。」と触れました。今回のケースでは穏便なアプローチで先方も相互理解の姿勢が見られるようです。ひとまず、これは喜ばしいことです。

しかし、「女性校長会」の今後の対応を暖かく見守りながら、不適切なことがあればさらなるサポートが必要でしょう。

現実的な問題として、取り寄せた絵本「水からのでんごん」は、きちんと返品または破棄されるのか?安易に図書館などに置かれたりしないのか?「水からの伝言」を根拠とする話は既に行われたようだが、それは明確に撤回されるのか?

私はこの問題が「水からの伝言といった間違った教材を使ってしまった。今度からは気をつけよう。」などという対応で終わってしまったら、非常に悲しいと想います*2。単なる個別事例ではなく、この機会にもっと根本的な問題と関連づけて考えることができなければ、第二、第三の事例を続けるだけでしょう。

それは「ゲーム脳」かもしれない、「脳内革命」かもしれない、「EM菌」かもしれない。「食育(にかこつけたフードファティズム)」かもしれない。

「女性校長会」の教育に対する、切実さ、情熱、努力などを理由に、大目に見てしまってはダメなのです。なぜなら、教育現場に入り込もうとしているニセ科学は、「教育の情熱」があるからこそ、そこに存在し、深く入り込むことができるのですから。

非難するのは逆効果です。私たちも負けない切実さ、情熱、努力でサポートする必要があるということです。

*1:『[http://d.hatena.ne.jp/lets_skeptic/20080917/p1:title]』

*2:もちろん、「不快に思う人がいるから」「批判・非難があるから」避けておこうだったらもっとダメです。さすがに今回はそんなことはないと思いますが。