2009-01-01から1年間の記事一覧

感染パーティーは対岸の火事ではない

ちょっと忙しいので、あまりちゃんと書けないのだが、簡単にエントリを上げておくことにする。『ページが見つかりません - MSN産経ニュース』という記事がMSN産経ニュースで取り上げられた。 新型インフルエンザの感染が拡大している米国で、わざと感染して…

ベネッセのトンデモ本:回答編

『トンデモ本: 大学教授のぶっちゃけ話』というエントリのブックマークが盛り上がっている*1。もともとは、有機ELで有名な城戸教授が血液型性格判断に肯定的な内容のエントリをあげたことが*2、NATROMさんのところで取り上げられ*3、注目されたものだと思う*…

ニセ科学批判の現状への提案をする前に考えて欲しいこと

メタ論争になりがちないわゆるニセ科学批判批判ではなく、ニセ科学批判への建設的な提案は、きっと迂回生産を意図してのことだと思います。こういった考え方自体は問題なく、むしろ好ましいものだと思いますが、敢えて言いたいことがあります。今あるニセ科…

あるニセ科学批判者の悩み

個人的経験からニセ科学批判は役立ってると思う 「ニセ科学批判なんてそもそも効果があるの?」なんて話がニセ科学批判批判の話で出てきた*1。私はニセ科学批判に一定の効果があると考えているし、同意してくれる元ニセ科学信奉者の方だっているんじゃないか…

「違い」を把握していないのならば「似ている」という印象に大きな意味はない

「謝罪します。ニセ科学批判はネット右翼と同じでした - 今日の雑談」というエントリを読んだ。ニセ科学批判はよく「魔女狩り」とかその他色々なものに「似ている」と指摘されたりする。でも、タイトル通り「違い」をきちんと認識していない人が「似ている」…

ニセ科学信奉者を説得できると思っているニセ科学批判者って誰?

「ニセ科学批判は、行動がアホだと思う - circledの日記」というエントリを読んだ。「ニセ科学批判者はニセ科学信奉者の説得を目的にしているはずなのに、なんで全然使えない行動しかしないの?」といったようなことが書かれていました。ブックマークコメン…

Amazonのレビューは操作可能らしい

「朝日新聞デジタル:どんなコンテンツをお探しですか?」というニュースを読んだ。私も本の内容に懐疑的なレビューが削除された実例を知っており、その基準が気になり検索したことがある。「blog*色即是空」でのやりとりで結論が語られている。amazonの方針…

助産師会はあんまり大丈夫じゃないかも

「助産師会、大丈夫か | 医療報道を斬る - 楽天ブログ」という記事を読んだ。「千葉市の助産師会がホメオパシーの専門家を呼んで研修会をした」ということに触れられている。たぶん、「これはひどい」と思う人も多いだろうし、私もそう思うんだけど、これが…

ホメオパシーのメカニズムはとてもおかしい

さて、鰯の頭の方が効果があるかもしれない*1と判明したホメオパシーですが、そのメカニズム自体も無理があることを知っておいてもいいかもしれません。ちなみに、メカニズムが既存の科学との整合性を取れないから「ありえない」と主張するのは「いかにして…

ホメオパシーは「効果が確かめられていない」方法ですらない

ホメオパシーの宣伝で典型的なものは「科学的根拠は不明だが、確かに効くのだ」といったような話です。それに対して「効果があることは確かめられていない」という批判がつくことも良くあります。もちろん、この批判は間違っていませんが、「効果がないこと…

余は「報道STATION」君の非を諭す

テレビ朝日系「報道STATION」で「見放された患者と共に闘う"がん難民コーディネーター"」でホメオパシーが肯定的に扱われたという話が話題になった。一般人向けとして「ホメオパシーFAQ - Skepticism is beautiful」を書いた者としては、何かエントリをあ…

ニセ科学批判批判を批判しているニセ科学批判者の批判の仕方を批判してみるよ

注意書き まずはじめに、これはニセ科学批判者向けなので、それ以外の人は読まないでお帰りください。どうぞよろしくお願いします。ニセ科学批判者以外には変な誤解を生みそうですから。次に、なるべくエクスキューズ。今回、話の種として使うために特定の話…

「科学が一種の宗教に思えてならない」なんていう人は自然信仰をしているように思えてならない

「科学が一種の宗教に思えてならない」なんて記事を読んだ。 科学が一種の宗教に思えてならない 元増田の言う「宗教」って何だろう?どんな共通点をもってして「宗教」と呼ぶのだろう。そもそも宗教同士の間でも、考え方は様々で「宗教」というジャンル分け…

とある夫婦の軋轢と誤帰属の働き

「とある夫婦の離婚序章」という増田を読んだ。元増田が共働きということで、共働きの話が多いので、あえて専業主婦と二人の子供(3歳前&新生児)を持つ父親としての意見も書いてみよう。 まず、たとえ専業主婦であっても、二人の子供を放置せずに相手をし…

悪しき相対主義

というわけで、前のふたつのエントリから、科学の方法として妥当な線で主張を行っているのならば、まともな相対主義を改めて持ち込む必要がないという結論に至ったんだけど、納得してもらえたかどうかはちょっと不安。まあ、あんまり気にせず、相対主義に関…

相対主義者?との付き合い方

というわけで、前回のエントリで相対主義を概観できたと思うから、次の段階に進むよ。相対主義的な話を持ち込んで、科学やニセ科学批判の話に待ったをかけられたとき、僕たちは何を考えればいいんだろうかということについて。あくまで、まともな相対主義に…

そろそろ相対主義について語っておくか

アケオメ!コトヨロ!*1そんなわけで早速みんなの大好きな「相対主義」の話をするよ。今回は相対主義を概観する前編になるんだ。 はじめに 科学の話やニセ科学の議論が始まると、絶対に出てくるのが「オカルトとか超常現象とかニセ科学とかを信じているわけじ…