電磁波過敏症や化学物質過敏症について

twitterの短文ではうまく説明できないと思ったのでブログに上げます。ここでは、電磁波過敏症や多種類化学物質過敏症についての私の考えを書きます。

ごく弱い電磁波(ごく微量の化学物質)に過敏に反応して体調不良に陥るとされている「電磁波過敏症(多種類化学物質過敏症)」については物理的な生理反応ではなく「電磁波(化学物質)にさらされている」と思ったときに起こる精神的なものだと考えています。*1*2

精神的なものだから対処不要とも対処不能だとも考えていません。患者の苦しみは現実のものですし、軽視されるべきではありません。物理的な疾患と同じようにケアされるべきことです。

治療を行なう(受ける)にあたって、原因が電磁波であるという間違った理解をもっていると正しい対処ができなくなってしまいます。ですから、原因は電磁波ではないという正しい理解が必要です。これは治療をする側にも求められますし、治療を受ける側にも求められます。

なぜ治療者だけではなく、患者にも正しい理解が求められるのかといえば、治療者に不信感を抱かず正しい治療を納得して受けるためです。もし患者側が原因を電磁波と考えたままでいれば、治療者が正しい治療を行なったとしても「電磁波を防ぐ対策をとってくれない」という不信感を抱いてしまうでしょう。

また、患者側は「精神的問題による不調」への偏見をなくす必要もあります。社会的にうつ病はだいぶ理解をされるようになってきましたが、精神的問題全般においてまだまだ偏見が強いのも事実でしょう。自分が精神的な疾患であると認めるのは、電磁波に過敏に反応する疾患であると認めるより難しいかもしれません。しかし、これは克服すべき偏見です。

治療をする側は、患者がまず自分の苦しさを理解して欲しいと思っていることも忘れてはいけないでしょう。ここら辺については、現在の医療制度ではひとりの医師がほぼ全責任を負う状況になっているように見えます。どうしたら良いのかわかりませんが、患者の心のケア専門医+治療の専門医のコンビみたいなものが必要なのかもしれません。

そして、当事者ではない人たちも、精神的問題に対する偏見をなくすよう努力する必要があります。

私は治療者側ではなく患者側ですので、どうしても患者側の視点が多くなってしまいましたが、このような事に気をつけて、より多くの人がより良い生活を送れる社会を私は望んでいます。

*1:精神的なものでない可能性が排除されるべきという意味ではないです

*2:以降、このエントリでは、電磁波と書いた場合、電磁波(化学物質)を示し、電磁波過敏症と書いた場合は電磁波過敏症(多種類化学物質過敏症)を指すことにします