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「ニセ科学批判」批判はつづくよどこまでも

ニセ科学

環境ホルモンとニセ科学: 技術系サラリーマンの交差点」というエントリを読んで、やっぱり脱力してしまったので。

失礼千万な判定

科学の理解度・・・○
ニセ科学の理解度・・・×
ニセ科学批判の理解度・・・×

前のエントリをいくつか読んだ範囲では「ニセ科学の理解度」については△かと思ったのだが、今回のエントリを読むと全然知らないのではないか?という気分になってしまった。

やはり問題は「知らない」ということ

科学に関しては、きちんと理解しているだろうということは、他の「ニセ科学批判」批判者の場合と比べて、だいぶまともな話ができることが期待できる。実際に前回までのエントリとコメントの流れをみると、いい流れになっているように見えた。
しかし、ここに来てこのエントリというところに脱力してしまった。つまり、津村さんは、「どんなニセ科学があって、それがどのように批判されているかについては知らないのだな」と思ってしまったのである。そして、少なくとも今の時点では知ろうとして調べてもいない。
そう解釈しない限り、環境ホルモンとニセ科学の同一視を理解できないのだ。

さらなる問題

特に問題に感じる項目がある。それは以下の項目だ。

(5) 対象とされるものに現在製造・流通中の製品が多く含まれており、ネガティブな宣伝によってダメージを受ける業者が存在する。

確かに、ニセの可能性があるだけならば、そういった懸念は必要だろう*1。しかし、ニセ科学と認定されるものは、そういうレベルのものではないのである。
例えば、健康食品について全く無根拠なのにも関わらず、「これこれの病気が改善します」みたいな宣伝をしていたと考えて欲しい*2。もし、その健康食品が「ニセ科学的な説明を使っている」という指摘によって売れなくなったとする。この場合、ダメージは「不正な収入を失う」というものになるはずだ。

本音で言ってしまうと、詐欺師が詐欺だと指摘されることで収入を失ったからといって、それを問題視する方がおかしいということである。これは、ニセ科学批判と環境ホルモン問題という似ていない問題を、安易に「似ている」としたから発生した問題だと思われる。

ニセ科学批判を知らないのに、なぜ似ていると判定できたのだろうか。そういった指摘は、次の項目に対してもいえる。

(2) 選定基準が公平または妥当か疑問がある。

どうしても知ってもらいたい

菊池さんの真意は色々なものを「ニセ科学」に分類することではなく、(環境ホルモンが候補物質であったように)現代社会の問題点を考えるための教材または実例として取り上げるということのようですが、それが一般市民に誤解なく伝わっていくのか、環境ホルモンのような問題を引き起こさないか懸念するものです。

長期的視点で考える菊池さんのことであるから、もちろんそういう意図はあるはずだ。そして、菊池さんが全てのニセ科学にコメントできるわけでもないから、みんなの考える力が必要なのは当然である。
しかし、本当にニセ科学の問題を知れば、考え方を身に着ける教材としてだけでなく、厳然たる批判対象であることも理解できるはずである。
津村さんには、入門として、ホメオパシーなどの代替医療に関する問題、そしてその問題に対峙したときの自身の無力さについて、是非知って欲しいと思うのだ。

*1:これは以前触れた予防原則の話にも繋がる

*2:この場合薬事法違反で即刻OUTなわけだが…でも、実際にそういう商品は山ほどある