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『検証 大震災の予言・陰謀論』

書評

文芸社の高橋様より『検証 大震災の予言・陰謀論』を献本頂きました。ありがとうございます。


本書は「超常現象の謎解きシリーズ」など、超常現象の懐疑的調査が得意なASIOSメンバーと、大震災以降、国際ニュースを追い続けてきたアンドリュー・ウォールナー氏によって書かれた、陰謀論 検証本です。


目次は「ASIOSの書籍紹介ページ」を参照してください。


3.11の東日本大震災以降様々な陰謀論が渦巻いたことは、誰しもが見てきたことだと思います。また、武田邦彦氏のような著名人も、おかしな話をばらまいています。超常現象界隈では予言者が騒ぎ立て、ニセ科学と呼ぶべき主張も色々と表に出てきました。


そんな様々な話を「主張」と「真相」といった形でまとめたのが本書です。ASIOSの書籍らしく、非常に読みやすい本です。また、山本弘さんの地球深部探査船「ちきゅう」インタビュー記事など、陰謀論にさほど興味がなくても面白い話も含まれています。

本書の特徴として、ピックアップされている主張の内容は、科学寄りではなく疑似科学ウォッチャー寄りになっています。ASIOSの得意分野に近いところですから。しかし、なんといっても一番の特徴は、一般向けの和書で類をみない参考文献の多さでしょう。


翻訳ものの一般書は比較的参考文献が載っているものが多いのですが*1、日本の一般書は参考文献リストがないことがお約束にでもなっているかのような惨状です。このおかげで、著者の主張が何を根拠に言っているものなのか、再検証を行いたい場合に非常に苦労するのが常です*2


本書の場合は、そういった心配をする必要は殆どないでしょう。大震災以降、無根拠な主張を根拠に不安を募らせているひと、怒りを覚えているひとが沢山います。中には本書の「真相」が疑わしいと思うひともいるかもしれません。


安心してください。著者らの主張の根拠はちゃんと参考文献としてあげられています。自分で再検証することができます。


『検証 大震災の予言・陰謀論』

*1:それでも、原書から大幅に削られている場合がある

*2:なにかの偶然で発見しない限り、主張の根拠がわからないことも多い