必読:批判的思考を知るための3大オススメ本

批判的思考については、私のエントリを読むよりも、より正確で体系的な知識を得られる本があります。特に自信をもってオススメできる本を紹介します。クリティカルシンキングをうたったビジネス本はいくつも出ていますが、ビジネス本を何冊も読むよりも信頼性の高い本を読んだ方が良いでしょう。


クリティカルシンキング (入門篇)
文字通り入門です。原著では1冊でしたが、邦訳版では『クリティカルシンキング・実践篇』と合わせて2冊になっています。基本的なところを俯瞰すると同時に実例を知るにはいい本だと思います。日常生活における考え方に焦点をあてているので、ごく普通の人でもそのまま使える場面が多いのではないでしょうか。
心理学的な側面からの解説も多く、心理的なバイアスの解説も色々と入っています。教科書としても使えることを意識したのか、若干学校の教科書っぽい雰囲気も漂うところがありますが、入門書として特にオススメできる本です。


クリティカルシンキング 不思議現象篇
上の本のシリーズものではありません。こちらは、哲学的な考え方、科学的な考え方、論理的な考え方というところに重点が置かれています。そのため、この手の本を読み慣れていないひとには、若干読みにくい本になるかもしれません。しかし、扱っている内容の複雑さから言えば、間違いなく「わかりやすい」として評価されるべき本です。
そこら中に散りばめられている「名言」も、いちいち紹介したくなるぐらいです。
科学やニセ科学、超常現象に興味があるのならば*1、是非とも読んでもらいたい良書です。


カール・セーガン 科学と悪霊を語る
批判的思考に的を絞った本ではありません。しかし、本書におけるカール・セーガンの態度は批判的思考の体現者としてすばらしいものです。私たちの進むべき道を教えてくれているように感じました。
人はなぜエセ科学に騙されるのか〈上〉』(同下巻)が文庫として出ています*2が、ハードカバーで持っていたいという個人的思い入れから、ハードカバーの方を紹介です*3
つべこべ言わずにとにかく読め。必読の書です。


番外として、とにかくとっつきやすい本を求める方には『クリティカル進化(シンカー)論』を紹介しておきます。

*1:いや、そうでなくてもですが

*2:こちらの方がリーズナブル

*3:私はハードカバー版しか持ってません。