新しい懐疑団体の発足

日本に新しい懐疑団体が発足した。「超常現象の懐疑的調査のための会」ASIOS(アシオス)という団体だ。Webページも公開されている。
ASIOS - 超常現象の懐疑的調査のための会 -

Japan Skeptics

日本の懐疑団体としては、Japan Skepticsが有名なようだ。Japan Skepticsの結成のきっかけは、日本一の超常現象通の通り名で知られる皆神龍太郎氏が、CSI(元CSICOP)から声をかけられたことによるという話である。もちろんCSIの友好団体となっている。

しかし、現時点で会員以外にはJapan Skepticsの活動が見えてこない。皆神龍太郎氏も会の活動に疑問を覚え、Japan Skepticsからは去った。

JAPAN

その後に、皆神龍太郎氏が会長になり結成されたのがJAPAN(Japan Anti-Pseudoscience Activities Network)である。日本の懐疑団体がJapan Skepticsのみであるという現状に問題を感じ、まともな懐疑団体を作ろうとの志で結成されたようだ。そのため、JAPANは超常現象関連で実績のある人物しかメンバーになれない。こちらも汚名返上の意味でCSIと友好団体になっている。

ただ、こちらの方も目立った活動はなく、JAPAN名義で何をしているのかはよく分からなかった*1

と学会

と学会の主な活動趣旨は、トンデモ本を収集し、面白がることである。しかし、超常現象関連に詳しいメンバーが多いこともあり、現在のところアクティブに活動している懐疑的な団体として知られるようになっている。
実質的に、日本唯一の懐疑団体として活動しているような状態になっている。そのため、超常現象ビリーバーからも、超常現象に否定的見解を出す「権威」として見られているような状態である。

そしてASIOS

そんな、現状の中で登場したのがASIOSである。メンバーを見ると、「と学会」と被る人もいるが、インターネット上で積極的に活動してきた素人が参加している。そういった意味で、ネット上での積極的な情報公開には大いに期待できる。懐疑に新しい風を吹き込むことを期待したいところだ。

*1:もしかしたら、『新・トンデモ超常現象56の真相』などはJAPANの活動成果なのかもしれないのだが不明。→ 増補改訂版は『新・トンデモ超常現象60の真相